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「にしてもでけーな………」
凜は長い廊下を歩き、やっとこさのことでエントランスホールに着いた
「目が覚めたようだな」
凜は聞き覚えのある声が聞こえた方を向くと、ヴェイルが階段の手すりに座り、こちらを見ていた
「ああ」
「そう警戒すんなって。俺の用事はもう済んだ」
「何だと?俺が気絶させられてからどの位時間経った?」
「大体3時間。まぁ用事って言ってもかなり大したことじゃない。俺はもう用はないから退散するが………元の世界へ帰そうか?」
凜は帰ると言いそうになったが
「やめておこう。こんな楽しそうな出来事はめったに無いからな。しばらくは旅してみるさ」
「くくくっ………そうか。普通なら直ぐに帰ると言うんだけどな………お前がそう言うなら止めないさ。そうだな………お前には死んで欲しくないからな………少し待ってろ」
ヴェイルはそう言うと長い廊下へと消えた
その間凜は近くの柱に寄りかかり待った
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