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その日酒(ボトル)に刻まれた
真夜中の階段を
僕たち二人はちどりあしで
降りて行った
「優しさに甘えているだけじゃ
ただのひとりよがりね」
彼女が言った...そして
「いい加減にわたし
あなたを自由に
してあげなくちゃ 」
とつけ加えた
彼女の
らしくない言葉(セリフ)も
僕は僕なりに聞こえる
「あなたが遊べば
あなたの彼もきっと
どこかで遊ぶだろう
今夜はお帰り
いずれまた
別の機会に誘うから」
二人の前に
ジャックダニエルの
空になったボトルが立っていた
その色と同じ
黒いあの女(ひと)の瞳が
まばたきをひとつして
それから僕の方を見て言った
「あら知らなかった
女の味方(プレイボーイ)を
いつ廃業したの?」
彼女の憎らしい仕返しが
僕のお気に入りだから.....
あともう一杯
酒(バーボン)を
注(つ)ぎたくなるのです
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