アイのセカイで。

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  やがて長い冬があけ、世界に春が訪れる。   空色の空には、鳥が羽ばたき、 色溢れる草原を抜け、 錦の風は、森の奥の奥。   氷を優しく撫で、溶かす。     踊り疲れた人形は、 輝く湖面に静かに抱かれ、   銀の泡(あぶく)を吐きながら、   眠る都に ゆらゆら、還る。     ゆらゆら、ゆらゆらと。             そこは、深い深い   藍の墓碑(セカイ)。   .
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