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50才という若さでこの世を去った父。
友人の借金の保証人になったばかりに多額の借金を押し付けられ、五年間苦しみ続けた後、自分で命を絶ちました。
当時私は15才。
父と母はその借金が原因で離婚していて、父とは一緒に暮らしてはいませんでした。
私は非行に走っていて、学校へもろくに通っていませんでした。
そんな私のただのワガママさえも、俺のせいだと思い込み、悩んだまま父は…。
山で発見された父の財布には、50円しか入っていませんでした。
亡くなるまで私はもちろん母も知らなかったんですが、そんな苦しい生活の中でも、私の学資保険だけは解約せずにずっと払い続けていてくれていました。
そして50円しか入っていない財布の中には、黒い綺麗な石ころが入っていました。
私が幼い頃に宝物だと大切にしていた石ころでした。
そんなもの、私ですら忘れていたのに、父はず~っと大切に持っていてくれたんです…。
そして、私の幼い頃に掲載された、新聞の私の写真も一枚入っていました。
50円しかない財布の中には、私との思い出ばかりが入っていました。
その時やっと、父の愛を感じたんです。
今までだってたくさんくれていたはずなのに、父が亡くなった後にやっと…
でももう遅すぎました。
私は幼い頃とかわらず、父がだいすきなのに…父は私に嫌われていると思ったまま…。
ごめんね。
そんなに悩んでいたのに、気付いてあげられず、助けてあげられず、なにもしてあげられなくて…。
ごめんね。
私が変な道に走ってしまった為に、追い詰めてしまってごめんなさい。
それなのにこんな私に、たくさんの愛を…
ありがとう
ありがとう
本当に
ごめんなさい…
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