第二夜 彼の秘め事

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「今日は転入生を紹介します、静かに聞いて下さい」 少しだけ先生が黒く見える‥、そんな事を思いながら自己紹介をする 「はじめまして、クライム・マリアと言います‥宜しくお願いします」 ペコリとお辞儀をして、顔を上げると皆ニコニコして拍手をしてくれた。 先生も肩を軽く叩き、笑っていた。 「じゃあ‥マリアはウォンの隣な」 さっきまで和やかだったクラスの雰囲気が、ピシッと固まる‥ 一体、何だろう? とりあえず私は、先生に言われた席に座った。 「‥」 何だか空気が重い、隣に座るウォンは何だか冷たいオーラを放ってる。 近寄りがたい感じの人でフードを被っているから、顔が見えない。 「えっと、初めまして」 「‥」 先生の話す声とコソコソと聞こえるクラスメイトの声しか聞こえない。 「‥あの」 「煩い、これだから女は嫌いだ」 そう言うと、ガタッと席を立ち出て行ってしまった。 「‥じゃあ今日は2時間フリータイムにしてマリアの歓迎会をしよう」 先生は突然そう言うと、クラスを出ていってしまった。
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