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「クライム・マリア」
椅子に座り相手の顔を見つめていると男は小さく笑いながら私を呼んだ。
見つめていたことに恥ずかしくなり、私は目を逸らす。
「あの、私…どうして此処に呼ばれたのでしょうか…英国でも有名な私立学校なんかに…」
俯き加減に話すと、相手は隣に座り私の前に紅茶を置いて優しく微笑む。
「…此処に通う皆がマリアを必要として居るからさ…ほら顔を上げて」
そっと頬に手を沿えられて恥ずかしさに顔が熱くなる。
耳元に口を寄せて囁く
「私はリディア・ケイト…今度は忘れないで」
さぁ紅茶を飲んでと言われて、私は恥ずかしさと赤くなった顔を隠すために勢いよく紅茶を飲んだ。
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