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悲鳴。悲鳴。悲鳴。悲鳴。悲鳴。悲鳴。
「ぎぃやああああああぁぁああぁぁぁぁぁぁあああああ」
「あぎゃああああああああああああああががががががががががが」
嗚咽。奇声。絶叫。
眠りについていたものたちが、一斉に目を覚ましました。
斧を振り回す影、逃げ惑う姿、襲いかかる獣、鎌を振り下ろす物体……。
飛び散る鮮血、千切れた身体。
目を回して倒れるもの、嘔吐を繰り返しのたうち回るもの。
薄く積もった白い雪が、真っ赤に染まりました。
オカリナ吹きは、ただ見ていました。
おもむろにオカリナを吹きながら。
奏でるメロディーは、彼なりの鎮魂歌でした。
目を細めながら、ただ見守っていました。
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