君が私を忘れても…

2/10
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
こんな晴れた日だっけ…。 彼に告白されて、付き合い始めたのは…。 あれから色々な事があったな…。 私の名前は藤堂さとみ。 高校2年の17歳!! みんなからは『さとみ』って呼ばれてる。 私はどっちかっていうと、クラスでは目立たない方で、仲の良い友達はいるものの、クラスの一部の女子からは嫌われている。 普通に学校生活を送っているはずなのに、何で私だけイジメにあうの? 世の中おかしい!!! そんな事を考えていると… 「さとみ!!ちょっと一緒に来てくれる。話があるから」 「ここじゃ、話せないの?」 「いいから来いって言ってんだよ!!」 「わ…わかった」 あーまただ。 私を呼び出したのは、イジメグループのリーダー格の子で、里菜。 どうせいつもの様に悪口言おうってんでしょ。 私は仕方なく、里菜とその『お友達』の後について行った。 連れていかれたのは屋上。 私の学校では、イジメの定番の場所だ。 「さとみ、この頃色気づいてんじゃん。何か良いことでもあった?」 「いい事なんて別に…」 「まーいいけど。あたし達より目立とうとしてんじゃねぇよ」 「私、色気づいてなんかない。それに、目立ちたいなんて思ってない」 「別にでも何でも、うざいんだよ!!」 そう言って里菜の拳が私の顔に近づいてきた。 殴られる!! そう思った時… ガサ!!ゴソ!! 近くに置いてあったダンボールの陰から音が聞こえた。 「あー眠。…あっ、お前らこんな所で何やってんの?」 そう言いながら、眠そうに出てきたのは、速水仁。 同じクラスで、私の幼なじみ。 ちなみに、いつもこんな調子だ。 「仁!!あんたこそ何でこんな所にいんの?ってか、何やってんの?」 「えっ?俺は…授業サボりたくて、ここで寝てた」 「楽しく話してる所悪いんだけど、今取り込み中なわけ。速水さ、邪魔だからどっか行ってくれる」 そう言い終えないうちに、里菜の拳がまた私の顔に近づいてきた。 その時… パシッ!! 仁の手が、里菜の拳を止めた。 .
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!