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戦いの匂いが漂う、それが戦場。
そんな戦場に、激しく金属同士がぶつかり合う音がする。
金属、武器と武器が相手の身体を蹂躙するべく牙を剥いていた。
朱い髪の毛に碧い瞳の青年が、相対している長い黒髪に銀瞳の男に叫ぶ。
「何故だ? 何故俺を目の敵にする? 【エルトリウム】!?」
朱と蒼を基調とした十字剣を振るいながら、敵に問い詰める。
「『真魔王』のお前らが、わざわざ時間を割いてまでやる事が、俺への攻撃かぁ!?」
「黙れよ、癇に触る奴だな」
エルトリウムはチッと舌打ちをしながら、蔑むように口を開く。
「お前が“如き成り上がり”風情が“あの御方”から大切な任務を授かるだと?
これが許せるか!」
戦いの理由は縄張り争いといった処か。
「くうっ、BRAVE SOUL……弓を!」
《了解です、マイロード。
トランス、チェンジアローフォーム!》
十字剣から弓の姿を採る。
多元型戦術支援式魔宝兵装
蒼穹駆ける勇気の士魂。
BRAVE SOUL~シオンの持つ武具の中で最高の物だ。
様々な武器へと姿形を変えて、AIによる戦術支援を行い、マルチプルカードシステムで機能の一時的な拡張も可能な武器。
また物品の出し入れも可能で、登録さえすれば防具も瞬時に装着出来る。
まるで、十徳ナンチャラな武器だった。
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