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もうどのくらい
泣いたんだろう。
枯れない涙はない。
そんなの嘘だ!
「…ぐす…っ泣」
拭いても拭いても
流れる涙。
「かっこわり―っ!」
「…?」
見上げると、
一人の男の子が
俺を見ていた。
「俺なんて、お母さんも
お父さんも死んだし、
俺も大怪我したけど、
へっちゃらだもんねっ!」
そう言ってピースを見せる男の子
俺が泣いててどうすんだよ、
大貴の方が辛いんだ。
「…お、俺だって…へっ、へっちゃらだぜ?」
「え~?泣いてたくせにい~(笑)」
「汗かいてたの~!」
俺が大貴を支えるんだ。
記憶が無くても
また俺が
新しい思い出、作って
埋めてやる。
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