第壱譚「始動」

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通路を突き進んで行けば辿り着いたのは大聖堂、教会の様な外観の通り広く作られた大聖堂は燦々と光る月の光を受けて輝くステンドグラスの輝きに覆われていた 青年は目を奪われた、何に? 整然と並ぶ長椅子に?、光り輝くステンドグラスに?、何の神かも解らない精巧な像に? 否、ステンドグラスの輝きを受けて祈る一人の修道女にだ 黒のシスター服に身を包む未だあどけなさの残る横顔に、ステンドグラス越しの月光を受ける金糸の様な髪に、全てに見惚れた 「聖女、か……?」 思わず口をついて出た言葉は彼女と青年以外居ない大聖堂に予想以上に響いた、それに気付かぬはずも無く彼女は振り向き言った 「どなたですか?」
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