Ⅰ.鏡の国から

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  “ 僕は理解している     君はこの世で最も  美しいものを知り得た尊い人    永遠にこの鏡を見つめ   自己を犠牲にしてもなお   その存在を謳う悲劇の人   この世で最も美しいものは      唯一の愛であり      そしてアリア…   君そのものだという事を     僕に教えてくれた    あぁアリア…美しい人   君に与えられた美しさを      罪とするならば  己を否定し恐れてはならない       それこそが  君に与えられた罰であるから      たとえそれが  自己の増幅であったとしても   愛の存在に変わりはない    あぁアリア…美しい人       僕は本望だ    なぜなら君への想いを     こうして永遠に    閉じ込めておく事で      唯一のこの愛を     鏡の照り返しに乗せ       永遠に君に   捧げる事ができるのだから    あぁアリア…美しい人  君が君だけを唯一愛する様に      僕もまた唯一    君だけを愛している ”  
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