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しかし、二人の赤ん坊を連れての職探しは難しかった
桐生を出る時に持ち出した、貯金も底をつきはじめた頃、やっと見つけたのは蕎麦屋の住み込みの仕事だったが、
店の2階に住む添島の子供の泣き声がうるさいと一週間で追い出された。
「子供と君は、どこか人里離れた所に住んで、僕だけが出稼ぎに出るのはどうだろう?」
と賢治が提案したが
「生活の為に家族が離れて暮らすなら 家族四人、飢え死にしたほうがいい」
という民…
そう言われて子供達の顔を見ると、やはり可愛くて とても離れて暮らす事など耐えられそうになかった。
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