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足を運ぶ毎に木々はどんどん多くなり辺り一面森になった。
木から漏れる太陽の光が妙に暖かい。
「こんな時に昼寝して悪夢を見なかったら最高なんだけどな。」
といつもの調子で足を進める。
もう1時間弱は歩いただろうか、ゴブリンの数も最初より多くなり、同じ景色ばかりでそろそろ嫌気をさしてきた。
「まったく、いつになったら・・・」
小声で呟いていると少し先から何か声が聞こえた。
とっさにエデンは人間が2人分並べられそうな大木に身を寄せ覗き込む。
その先にはゴブリンが沢山いて、一匹普通のゴブリンとは違う格好をしていた。
頭には革の帽子、腰には長く垂れた腰帯、背中には人間の拳大位はあると思われる石が入った籠がある。
「こいつがこのゴブリン一帯の頭か。」
エデンはそう呟きながら覗き込んでいた。
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