0.裁判所

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突然音が止むと周りから沢山の声が聞こえる、皆それぞれに話何を言っているかは分からなかったが、このときまぶたを開いた時に最初に見たその姿が俺の人生を決めた、『MFF-1A1Jマヴェリック』自衛隊に採用されて以来の発の災害出動したその姿は俺将来を決めさせるには十分だった。       高校に入ってすぐに再婚した母と義父に頼み込み、防衛大へと進んだ、それからは必死だったのも有りあっという間だった、大学を卒業したらそのまま陸上自衛隊へと入隊した、競争率数十倍の難関を抜け三等陸尉となれたのも大学時代に知り合った恩師の推薦も有ったからだ、俺の境遇を全て聞いてくれた上でマヴェリックに乗りたいという夢を応援して下さったのだ。   そのおかげも有り、俺は無事マヴェリックの操縦士に選ばれる最低階級である、三等陸尉へとなる事が出来た、普通ならここから昇進を目指す所だろうけど、俺は違った、マヴェリックに乗りたかった、そして乗り続けたかった、あれが俺のヒーローだったんだ。     マヴェリックの操縦士へと目指し入隊し、一年の規定の教育期間を経た後俺はすぐに機甲科へと進んだ、勤務地などどこでも良かったが、マヴェリックに乗りたいと強く志願した、そうして決まったのが第11戦車大隊だった。   真駒内駐屯地を所在地とし200名からなる、通称『士魂』と呼ばれていた、最初の一年はマヴェリックの操縦訓練が主な任務だった。   主なというのは、冬に特別な任務についた為だ、そこではじめてシュミレーションじゃない本物のマヴェリックに乗れた、複座のマヴェリック訓練機、それに乗り冬の特別任務『札幌雪祭り雪像建設』の手伝いに駆り出されたのだ、しかも今年の雪像はマヴェリック、最初は気が乗らなかったけど、なんか燃えた……。   兎にも角にもそうこうしてる間に一年がすぎ、俺はマヴェリックの正式な操縦士として選ばれ、半年が過ぎた。       「被告御崎晃司三等陸尉、まずは君の口からあの時何が起こったのか説明して下さい」   そうだ、ここからが一番重要な部分だ、何故俺が法廷に立ち、あの時何が起こったのか、俺が見たことを見たまま語ろう。
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