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「なんだいアリス?」
「あのさ、さっきは「言わなくていいよ。」
俺の言葉は途中で猫の発言に阻まれてしまった
「いや、でも」
「あれがアリスの本心なんだろうから仕方ないよ、アリスは悪くない。」
猫は俺に言い聞かせる、と言うより自分に言い聞かせるように呟いた
「それに松川さん達を殺したのは、確かにアリスじゃない。」
…え?
突然の猫の言葉に、思わずバットを落としそうになった
「"アレ"は白兎だった。」
やっぱり俺じゃなかったのか…良かっ…た?
いや、待て
"アレ"?
アレってなんだよ
俺は落としそうになったバットを見た
松川達を撲殺した、未だに乾いた血がついているバット
俺は記憶が飛んでわからなかったが、白園達の反応は"俺が殺した"という反応だった
でも、猫は今それを否定した。
でもなんだろう、何か
腑に落ちない。
猫の言葉には、もしかしたら
まだ、隠された意味があるのかもしれない―…
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