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ワスレナ-君が忘れた君の名-
僕が君と出逢えたことを、
もしも誰かが、
奇蹟だとか、
運命だとか、
そんな言葉で言うとしたら、
それはきっと嘘に変わるよ。
偶然だよ。と言い切れるよ。
奇蹟だったなら、
こうして笑い合えることもなくて、
運命だったなら、
こんな想いなんてしなかったんだよ。
だけど、偶然と呼ぶのは、
なんだか悲しい気がするから。
僕は君と出逢えたことを恋と呼ぼう。
君と笑い合えることを愛と言おう。
なら、この想いはなんて名付けようか?
胸の奥できゅっと何かを締め付けて、
心臓を動かすこの想いを。
僕は知っていた。
君もわかってた。
きっと忘れてしまったの。
だから、うん。
思い出そう。
フタリの鼓動のその名前を。
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