ぼく。

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ぼく。

えっとね。 えっとね。 ぼくね、ぼくね。 きみがすきなの。 いっぱい いっぱい すきだから、 いっぱい いっぱい すきをあげるね。 世界がまだ好きなモノだけだった、 あの頃の僕に、 今の僕は何て言ってあげられるかな? いつから僕には[嫌い]が出来たの? 目に見えたモノは全部キレイだって、 きっと僕は信じていたの。 それを疑うことすら知らずに、 それが幸せだってことも知らずに、 それに触ってみたよ。 心は本当は、 きっと実は単純なんだよ。 いつの間にか色んなモノを詰めすぎて、 複雑に見えてしまうだけ。 色んな言葉で飾りすぎて、 きっと、キレイに見えないだけ。 えっとね。 えっとね。 ぼくね、ぼくね。 きみの、あったかいとこがすきなの。 おそとにいると、すっごくさむいけど、 おててとおててをね、 こうやってぎゅってするとね、 ほら、あったかいでしょ? 手を繋いだだけだと、 もうヌクモリ、感じられなくて。 あのぎゅっとした時、 君の手は冷たかったはずなのに、 僕はどうして、 「あったかい」なんて言えたの? いつだって[あったかい]はずだよ。 手を繋げば、 本当は[あったかい]の。 僕はそれがコワくて、 感じられないフリをしてみたの。 わかってた。 この世界が汚れて見えるのは、 僕がそれを望んだから。 [キレイ]を忘れて、 それを汚いと呼んじゃっただけ。 えっとね。 えっとね。 ぼくね、ぼくね。 きみがだいすきなんだ。 いっぱい、いっぱい、だいすきだから、 いっぱい、いっぱい、 すきになってほしいの。 忘れてなんていないよ。 ちゃんと覚えてるよ。 あの[だいすき]ってキモチは、 僕の心の中の奥で、 いつも大きな声で、 僕を動かしてるの。 僕は耳を塞いでしまっただけ。 だけど、僕の心で響くから、 聴こえないフリは、もうやめた。 きみをすき、ってゆうとね、 すっごくあったかいの。 えっとね。 えっとね。 僕ね、僕ね。 君のことが好きなの。 君のことが大好きなの。
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