異常食欲者

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朝、耳障りな携帯のアラームで目をさます。 時計の針はまだ6時を刺している すると、香ばしいにおいが漂ってきた。 においが漂ってきた方向の窓を見ると、昨日暑かったから窓を開けっ放しで寝たことを思い出す。 「二月なのにな……。地球温暖化の影響か」 ふと、においのことを思い出す。 「このにおいは隣に住んでるミチコおばさんが焼いたトーストのにおいだな」 彼はここ一週間何も口にしていない。 それ故に食べ物に関しては異常な執着心を見せる。
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