第1章

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私は割と暗算が得意だったからお守りや矢を売ることになった。 「ちょうど500円になります」 これで3人目。 朝早いためか参拝客は少なかった。 私は大きなあくびをしてふと顔をあげた。 小さな男の子がずっとこっちを見ている。 話をするには離れている距離だった。 「僕ーどうしたの?迷子?」 私はこの場を離れるわけにはいかなかったので大きな声で話しかけてみた。 「…………」 その男の子は何も答えずに走っていってしまった。 何だったんだろう? 私は不思議には思ったがそこまで気にしなかった。
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