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そして月日は流れ、200年後。
「今日も一日平和でありますように」
大勢が集う食堂で小柄な少年はボソッと呟いた。
それに反応したのか、右隣に座っていた大柄な男が頭を掻きながら笑いかけてくる。
「ガハハッーそうだな少年。平和が一番だよな」
少年は、その発言にピクリと反応した。
「少年という呼び方は止めて下さい。僕にはリバル=ブリュードという名前があります。それに、あなた何年僕と一緒にいるんです?いつまでも少年って呼ばないで下さい」
リバルはそういうと、大柄な男から目線を外し、そっぽを向いた。
…要するに、すねているのである。
「分かったよリバル。じゃあ改めて、ガイル=レイウスだ。これからもよろしくなリバル」
ガイルはそう言うと、二カッとリバルに人懐っこい笑顔を向けた。
それを見たリバルは吹き出し、大勢がいる食堂の片隅から小さい笑い声が続いていた。
「それにしても、お前さんと会ってからもう6年が経つのか。軍も相変わらずって感じだしこのまま平和に行くのも悪くねぇな」
淡々と話すガイル。
「はい…それが一番だと思います。何より、軍に所属していたら常に命の危険が伴います」
リバルは持っていたコップをテーブルにそっと置くと、そっと息をついた。
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