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声を荒げたガイルはフと隣に寝ていたリバルを思い出す。
リバルを見て、一度息を吐き出した後、ガイルは席を立った。
「ライト…すまないが俺は戦闘長に会ってくる。だからリバルを頼んでいいか?」
「分かりました。リバル君は寮に戻しておきます」
ライトはそう言うと、ガイルはすぐにその場をたった。
「S3…軍は破滅するかもしれませんね」
ライトは、リバルを背負いながら食堂を離れ、寮へと向かっていった。
反応――それは、魔界と世界が繋がることを示す。
つまり、魔族と人間との戦いが勃発することを示す。
世界と魔界を繋ぐためには魔術が必要。
それ故に、その予兆を魔術によって捉えることができるのである。
反応は魔術の大きさによって変化する
。F1~S5まであり、S5が最も強い反応を示している。
その反応が強ければ強いほど強い魔術が使われることを示しているため、大きな空間が繋がる時は反応が強い時…つまり、反応が強い時ほど空間が大きく繋がり、魔族が多く世界に侵入するということになる。
イコール、大戦争を意味している。
通常の侵入なら、C3くらいが妥当とされている。
「戦闘長、今回の戦闘はどうするつもりですか!!」
一つの小さな応接室で二人が向かい合っていた。
一人は高級な椅子に腰かけている初老の男。
そしてもう一人は第五軍長のガイルだった。
ガイルが声を出すと、もう一人の男:戦闘長が口を開いた。
「そうあわてるでない。確かに今回の戦争は大規模になるだろう。しかし、こちらには『神覇(シンハ)』がいるのだ。彼一人で十分にこの大戦は乗り越えることができるだろう」
「『神覇』?例の第零軍長さんか。姿も見せない奴をよくも信用できるな」
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