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私はそんな瑛ちゃんに、――チュッ、と触れるか触れないかのキスを頬にした。
唇じゃないのは……、恥ずかしいから。
私は頬で限界だったのだ。
私は頬にキスをした事によって、心はかなり焦っていたのでこの焦りをどうにかしようと……
私は瑛ちゃんの手を握り、学校までダッシュした――…。
◇ ◇ ◇
「苺、何故ダッシュしたんだ……今なら死ねるよ、これ」
学校に着いた私達は教室で、机に突っ伏していた。
疲れた……、あれだけ全力疾走をすれば当然か。
奇跡的に2年になってからは彼氏とは同じクラスで、この間の席替えでは隣の席になった。
私はこの奇跡の連続に、神様に何度お礼を言っただろう。
私はそんな席で、ハァハァと息切れをしながら瑛ちゃんと同時に机に突っ伏していた。
そんな時―――…。
「苺に櫻井君、おはっよー!」
今声をかけた子は、私の大親友、立川琉羽(タチカワルハ)。
元気が良く、皆のムードメーカ的存在だ。
笑顔が可愛い。
だが、今はそんな琉羽の声が頭に響く。
疲れてる時は結構辛い。
「あ、琉羽、おはよー」
とりあえず返事をするが、また机に突っ伏す、私。
運動部の私にも、あれは疲れる。
今更ながらに、あんな馬鹿な事を何故したのか、不思議に思う……。
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