1. 私と幼なじみ

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  そんな事を考えていると、アハハハ!という笑い声が隣から聞こえてきた。 これは……そう、琉羽の笑い声。 私は机から少しだけ顔を上げて、――チラッ、と隣を見ると、お腹を抱えて笑っている琉羽が目に入った。 あぁ、きっと瑛ちゃんから、さっきの全力疾走の話を聞いたのだろう。 それにしても、そんなに笑う事じゃない気がする……のは私だけか? 「アハハハ、苺、最高ーッ!今日の一番のツボだよ!」 「まだ、今日は始まったばかりだよ?」 「良いの良いの、決定ーッ!」 私のツッコミも無に帰り、何だか分からないが、いつの間にか今日の笑いのツボに認定されてしまった。 琉羽ってよく分からないな、まぁ、何時もの事だけど。 はぁー、と何に対してかは分からないがため息が出た。 私は息も整って来たので、机から顔を上げる。 瑛ちゃんもどうやら、息が整ったらしく顔を上げていた。 「あ、それより苺。今日転校生来るんだってよ」 「あぁ、そうみたいだね。瑛ちゃんに聞いた」 「男だって!さっき職員室で話してたの聞いたんだ!」 嬉しそうな表情をする、琉羽。 そんなに男が嬉しいのか、そんなに男が嬉しいのか? 何故か二回、自分の心の中で質問を繰り返していた私は、その質問を琉羽にしてみる事に……。 「そんなに男が嬉しいの?」 「こんな微妙な時期に転校して来る男の子は、カッコイイと相場が決まってるの!」 そうだった、コイツは無類の――…漫画好きだった。  
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