1. 私と幼なじみ

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  最近はまった漫画があるんだぁー、と言いながら私に何時もそれを貸してくる。 私にとっては、読んでもイマイチ良さが分からない物ばかりだが……。 琉羽が転校生にカッコイイ理想像作っていると、――ガラッと教室の前の扉が開いた。 ――ツカツカ 先生が教卓に歩いてくる。 あれ、チャイム鳴った?と思いながら、時計を見ると――…8時40分。 丁度朝のHRが始まる時間だった。 私は腑に落ちなかったので、隣にいる瑛ちゃんにチャイムが鳴ったか聞く事にした。 いつの間にか、琉羽もう自分の席へと戻っているみたい。 「瑛ちゃん、チャイムって鳴ったけ?」 「今から鳴るんじゃね?」 ――キーンコーンカーンコーン 瑛ちゃんの言葉通り、今、HRを始めるチャイムが鳴った。 「ほらな?」 瑛ちゃんはそう言うと、爽やかな笑顔を私に向ける。 可愛い………。 私は可愛い子が大好きなので、瑛ちゃんのこの笑顔も大好き。 「瑛ちゃん、………好き」 「俺も苺の事好きだよ……」 瑛ちゃんと私の周りには、ピンクな色の感じが漂っていた。 そんな雰囲気をぶち壊したのが、担任の森崎麻衣(モリザキマイ)先生だ。 「こら、二人とも、今はHR中よ。やるならHR終わってからね」 私達は渋々、話すのをやめて担任の話を聞く事に………。 担任はどんどん連絡をしていく。 そして話が――…朝から琉羽が気になっていた転校生の話となる。 私はこの時、何だか胸騒ぎがした。 何でかは分からない。 だけれど胸騒ぎがしたのだ。  
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