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最近はまった漫画があるんだぁー、と言いながら私に何時もそれを貸してくる。
私にとっては、読んでもイマイチ良さが分からない物ばかりだが……。
琉羽が転校生にカッコイイ理想像作っていると、――ガラッと教室の前の扉が開いた。
――ツカツカ
先生が教卓に歩いてくる。
あれ、チャイム鳴った?と思いながら、時計を見ると――…8時40分。
丁度朝のHRが始まる時間だった。
私は腑に落ちなかったので、隣にいる瑛ちゃんにチャイムが鳴ったか聞く事にした。
いつの間にか、琉羽もう自分の席へと戻っているみたい。
「瑛ちゃん、チャイムって鳴ったけ?」
「今から鳴るんじゃね?」
――キーンコーンカーンコーン
瑛ちゃんの言葉通り、今、HRを始めるチャイムが鳴った。
「ほらな?」
瑛ちゃんはそう言うと、爽やかな笑顔を私に向ける。
可愛い………。
私は可愛い子が大好きなので、瑛ちゃんのこの笑顔も大好き。
「瑛ちゃん、………好き」
「俺も苺の事好きだよ……」
瑛ちゃんと私の周りには、ピンクな色の感じが漂っていた。
そんな雰囲気をぶち壊したのが、担任の森崎麻衣(モリザキマイ)先生だ。
「こら、二人とも、今はHR中よ。やるならHR終わってからね」
私達は渋々、話すのをやめて担任の話を聞く事に………。
担任はどんどん連絡をしていく。
そして話が――…朝から琉羽が気になっていた転校生の話となる。
私はこの時、何だか胸騒ぎがした。
何でかは分からない。
だけれど胸騒ぎがしたのだ。
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