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そんな事を考えていると、担任である森崎先生に声をかけられた。
「あら、雛菊さん、枝島君と知り合いなのね。なら、学校の案内とかは雛菊さんお願いね」
「え、ちょっ―――」
「雛菊さん、お願いね?」
森崎先生は私の言葉を遮る。
優しい口調ではあるが、何処か棘がある言い方だ。
この森崎先生、普段は優しいのだが、怒ると怖いと言う声をで有名な先生。
だから私は、この森崎先生の言葉に、はい、と頷く事しか出来なかった………。
◇ ◇ ◇
HRが終わり、今は次の授業が始まる前の10分休み。
だけど今は、夏休み明け始めて学校に来る日なので授業はない。
次は確か……掃除だ。
そんな思考を巡らせていると、隣に瑛ちゃんが話しかけてきた。
「なぁ、苺。こいつとさ、どういう関係な訳?」
あ、そうだ、瑛ちゃんにも紹介して、なー君と仲良くなって貰おう!
私はそう考えて、なー君を瑛ちゃんに紹介する事にした。
紹介すると言っても、私はなー君とは幼なじみって事位しかないけど。
なー君の紹介が終わると、瑛ちゃんではない声が私の耳に入ってきた。
「ほへぇ、苺と枝島君は幼なじみだったのかぁ」
あぁ、この声は……未姫、橋本未姫(ハシモトミキ)だ。
私の苦手な女の子。
いや、嫌いではないんだけど……どうもこの手の女の子は苦手なのだ。
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