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クルクルのふわふわの茶色い髪、可愛いらしい顔立ち、そしてスタルもかなり良い、未姫。
いや、そこは憧れるし、可愛いと思う。
ただ――…、
「ねぇ、苺ぉ、枝島君の事ぉ、もっと聞きたいなぁ」
ちょっとぶりっ子という面がある。
性格は良い分、少し残念に思う…と言う訳だ。
「苺、私も聞きたい!枝島君は昔、どんな感じだったとか!」
「やっぱり流羽もぉ?」
どうやら流羽も聞きたいらしく、私の机の前にいつの間にか立っていた。
二人はどうやら、なー君が気になっているらしい……。
まぁ、他にも聞きたがっている生徒が遠巻きに、私の机の周りを囲んでいる。
正確に言うと、私と瑛ちゃんとなー君の机の周り…だが。
「あ、えっと……その…」
……これは困った。
私、なー君とは仲は良かったけど――…そんな秘密をバラすみたいな事はしたくない。
どうしたら良いのだろうか、そんな事を考えていると……、
ちょっと怒ったような声が、教室に響いた。
「こらこらー、苺っちを困らせちゃ駄目だぞー!」
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