廃部と同好会

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そして、クラスの人間が注目する、大騒ぎの二人に近付いた。 「それ、何の同好会だ?」 「え?」 「あ?」 不機嫌そうに二人が振り返ると、そこには神崎涼が立っていた。 「なんだ神崎?興味あんのかよ?やめとけ、これはな・・・んがっ!?」 蓮の鼻に躊躇なく珊瑚は拳をぶつけた。蓮を押しのけ満面の笑みで涼の正面に立った。 「これはね、ムエタイ同好会の申請書なの。で、部員が私とソレだけなのよ、よかったら・・・入る?」 蓮の時とはまるで違う『女の子』を創る。だか涼はそんなこと、お構いなしに早々と答えた。 「是非!!」 「んじゃあ、きまりね!」 蓮を絞めあげ持参させた、ハンコを奪い、申請書に自分のと合わせ二つ押した。 「えっと、神崎涼だっけ?涼はハンコもってる?」 今聞いた話しだ、持っていない。首を横にふった。 「仕方ない、私は急いでるから、痛いけどちょっと我慢してね?」 そういうと涼の左手をとり、いきなり親指に噛み付いた。 「いってぇ!」 そして、血の出た親指を申請書に押し付けた。 「よし!できた。」
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