廃部と同好会

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ここまでくるといつもの珊瑚だった。相変わらずの、小悪魔スマイル。 さっきまでの『女の子』は崩れ落ち、かけらも残らないのだろう。 珊瑚は涼に謝りながら、親指についた血とよだれを拭き取りテーピングを巻いた。 「早速申請してくるよ!涼、放課後ムエタイ部の部室まできてね。じゃ、あんがとっ!」 まるで嵐のようだった。 同好会の申請書に血印を押した奴が今までいただろうか?校長のリアクションがみてみたいものだ。 そんなこんなで、空手部とムエタイ部は合併のような形でムエタイ同好会となった。
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