9人が本棚に入れています
本棚に追加
『ふぁぁ~…』
始業式の登校中に大あくびをしてる上杉優花[ウエスギユウカ]は今日から中3だ。
タッタッタッタッ…
「‥優花~ッ!!」
『あ、麻美。おはよう。』
朝から走ってきた元気なこの子は武田麻美[タケダアサミ]。
小5の頃からずっと仲がいい長年の神友。
それにしても…。
『ねぇ‥。麻美‥。』
「んッ!?なに!?」
『なんで朝っぱらから
いつもより元気なの?』
いつもより元気だからかなり私はビックリした。
「そりゃあ元気よ!!今日から怖~い先輩がいないんだから!!」
『はあ…』
まあ…確かに今までの先輩はかなり怖かった。
「それにクラス替え!!新しい彼氏作るには大チャンス!!」
『彼氏ね…。
まあ…頑張って。』
「もう!また、無関心な態度~!!もう中3なんだからさー。
いい加減恋しなさいよッ」
2日に1回はこう言う。
こればかりはうんざりする。
『はあー…。
何回も言ってるけど私が恋なんてするはずないでしょ~。』
絶対するわけない。
恋がわからない。
恋する意味がわからない。
この時までの優花は、恋というものが人生で一番の謎だった。
最初のコメントを投稿しよう!