-始業式-

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『ふぁぁ~…』 始業式の登校中に大あくびをしてる上杉優花[ウエスギユウカ]は今日から中3だ。 タッタッタッタッ… 「‥優花~ッ!!」 『あ、麻美。おはよう。』 朝から走ってきた元気なこの子は武田麻美[タケダアサミ]。 小5の頃からずっと仲がいい長年の神友。 それにしても…。 『ねぇ‥。麻美‥。』 「んッ!?なに!?」 『なんで朝っぱらから いつもより元気なの?』 いつもより元気だからかなり私はビックリした。 「そりゃあ元気よ!!今日から怖~い先輩がいないんだから!!」 『はあ…』 まあ…確かに今までの先輩はかなり怖かった。 「それにクラス替え!!新しい彼氏作るには大チャンス!!」 『彼氏ね…。 まあ…頑張って。』 「もう!また、無関心な態度~!!もう中3なんだからさー。 いい加減恋しなさいよッ」 2日に1回はこう言う。 こればかりはうんざりする。 『はあー…。 何回も言ってるけど私が恋なんてするはずないでしょ~。』 絶対するわけない。 恋がわからない。 恋する意味がわからない。 この時までの優花は、恋というものが人生で一番の謎だった。
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