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「なあ、詳しくはどんな伝説なんだ?」
「詳しくは家の文献を見なきゃわからないけど大体なら今から話せるけど?」
「じゃあよろしく」
「ハイハイ!なんの話ししているの?」
女の子の声が響いた。その声は美紀だった。美紀は俺の女友達で仲がよかったから俺が説明した。
「なんか光輝いわく、今からこの町の伝説について調査するらしい。」
「面白そう!光輝、私も入れて?」
「もちろんいいさ!やっぱり男だけだと花がないからな。じゃあ月平、説明よろしく」
「わかった。
『世界を紡ぐ者』それはいろいろな世界を知ることができ、渡れたり、救うことが出来る力を持った人の事を言う。そしてその『世界を紡ぐ者』が昔からこの町には住んでいるらしい。まあそれが大体だな。後は家の寺にいけば文献とかあるからもっとわかるよ。」
「ありがとう。じゃあ早速月平の家に行くか。」
結局俺は場の雰囲気で行く事になった。それでみんなで教室を出ようとした時だった。クラスの女子が陰口を言っているのを耳にした。
「光輝君、また修二なんかとつるんでいる。」
「美紀も美紀でよくやるよね」
わざと聞こえるように言っている事ぐらい俺でも分かる。俺はそういう風に言われる事には慣れている。けど俺のせいで友達が非難されるのはやはり心が痛い。悪口は相手を傷つけるし、周り回って自分も傷つける。それになにより器を小さく見られるから嫌いだ。だから俺は絶対に言わないようにしている。
そこで突然、光輝が教室に戻って行った。そして女子の前に立った。
「お前らうるせーな!この俺が誰とつるもうが俺の勝手だろ!このブサイク!」
陰口を言っていた女子に光輝は大声で言い切った。女子は余りのショックで動きが止まっていた。俺はその光景を見て軽く笑った。
学校から出て、俺と光輝は自転車を手で引いて、歩きの月平と美紀と一緒に歩いていた。
「それにしても光輝があそこまでハートの熱い人だとは意外だったよ」
月平だった。
「ば、バカ。そんなんじゃねぇぞ!俺はただムカついたから言ってやっただけだ。」
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