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そんな沖田に神楽は腹にエルボ。
「うぐっ」
と声を沖田はあげうずくまる。
それをザマァミロとばかりに見る神楽。
しかし顔はかなり赤い。
「何の真似アル!冗談で変なコトす「冗談だァ?」
神楽の言葉を遮り沖田は声をあげる。
うずくまる姿勢をやめ、腹をおさえつつも立ち上がり神楽を見下ろす。
「冗談でこんなコトするかィ」
不満げに言ってのけてから沖田は神楽に一歩近づいた。
プライドが邪魔するのか、神楽は後退しない
「好きな女、それが鈍感な奴ならこれくらいしないとわからないだろィ」
「すっす、好きっ!?」
沖田は完全に混乱しかける神楽の前に少し近付き小柄な彼女のために身をかがめると彼女の前髪をかきあげ額に軽く口づける。
プシューとへたれこむ神楽に冷たい風が吹き付ける。
「おいてくぜィ」
と沖田は言ってから屋上を出た。
また屋上に風が吹いた。
*FIN*
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