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「くそ、逃がすか」
ペダルを踏み込んだ時、“エネルギーが足りません”と警告が表示されて追うことが出来なかった。
悠斗は今だに放出されるアドレナリンを押さえつつ回りの風景を見る。つい数時間前にはたくさんの家が建っていたが現在はほとんどが倒壊している。地震にでも襲われたのかくらいの有様だった。
(ひどいことしてしまったな)
いきなりレーダーが表示され5機が反応された。エクスカイバーを囲むように配置されておりブースターが使えない状態ではかなり厳しい状態である。
正体不明機はエクスカイバーを囲むようにして着陸、アサルトライフルを向けた。エネルギーが残り僅かのエクスカイバーにとってはこの状況を切り抜けるにはかなり厳しい。
「くそっ」
ビームサーベルをしまうと同時に降参の合図をした。相手は分かったのか通信が直接入ってきた。
「私達は敵ではない、この機体を所有している組織のものだ」
男の声がコックピットに響いている。ここで逃げ出すという手もあるが、ここは素直にあちらの指示に従うことにした。
「従うよ」
「わかった」
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