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男性は“森本技研AR開発室”と“働いていた”に焦点を置いた。男性の考えではそこに答えがあると考えているようだ。
「カレハ、済まないがこの家族構成を調べてくれないか?」
カレハと呼ばれた女性は「すべてですか?所長」と答えた。所長と呼ばれた男性は「法に触れない程度でな」と返した。
「わかりました」
その頃、悠斗はベットから目覚めた。回りはカーテンで仕切られており何も見えない。ただわかることは、ここは自分の部屋ではないことだけだ。いきなりカーテンが開いた。
そこには白衣を着たナイスバディなお姉さんが立っていた。20代後半には見えるその肌、白人と日本人のハーフと思わせる顔、ウェーブのあるロングヘアー、胸がかなり強調された白衣には誰だって見惚れてしまう。
「体起こせる?」
女医から言われた一言に現実に戻った悠斗は、顔を縦に振って起こした。ついさっきまでは敵だと思っていたが、自分が置かれている状況を把握した上で敵意識を無くした。
悠斗は回りを見回していた。ベットが6台くらい並べておりだれもいない。窓が一つもない病室、明るく見せる為に壁紙はオレンジのようなものを使っている。
「私に見とれていた?」
女医はそんな冗談をかましながらも側にある丸椅子に座った。香水の匂いが漂ってきて悠斗自身、理性が本能に負けてしまいそうだ。
「私はジェシカ。ジェシカ・ランティス。見ての通り医者よ。よろしくね篠原悠斗くん」
「なんで自分の名前を知っているんですか?」
悠斗は目の前にいる見ず知らずの人が自己紹介もせずに知っている事に驚いている。
「検査の時には全部調べてあるわ。生年月日から部屋の内装まで」
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