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そんな時に後ろから、前よりも大きくなった手が私の頭にぽんっと乗っかった。
みんな帰ったはずなのに誰だろうと思って後ろを振り返った。
『一磨……』
その手の主は一磨だった。
「なにしんみりしてんの?」
そう一磨は言って、私の隣に腰を下ろした。
なんでまだ帰ってないんだろう…なんて思いは消えてて、今思っていたことを話してみた。
『私はみんなに何かしてあげられているのかな…?』
ぽつっと私の言葉が冷たい空気の中へ溶けてゆく。
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