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「おい、こんな時間に何処行くつもりだ?」 靴紐を結ぶ俺の肩を掴む父。 俺は乱暴に手を振り払うと、目一杯の怒気を込めた瞳で睨み付ける。 「るっせぇんだジジィ!! 一々俺に関わるんじゃねぇ!!」 早くしないと集会に遅れてしまう。 つい最近、友人の圭吾が暴走族のチームを創り、俺は副リーダーを任されていた。 正直気が重いのだが、美人の女には声をかけられるわ、後輩が俺の真似をしだすわで悪い気分ではない。 だから、今親父に構っている暇はない訳だ。 「何だその口の聞き方はっ!! またあのどうしようもない奴らの所に行くつもりなんだろ!?」 「あーもううぜぇな... こんな時ばっか父親面すんなよ!!」 「.....」 これは本音だ。 仕事を理由に家に居ない事が多い癖に、俺の行動は縛りやがる。 恩着せがましく言うその声まで、嫌いになっているのが伝わっていないのだろうか。 そろそろ時間がまずい。 もう皆集まっている頃だろう。 「チッ...」 とりあえず言いたい事はまた明日言ってやろう。 立ち上がり、ジャケットを羽織った俺は再度親父を睨んだ後、無理矢理ドアを閉めた。 .
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