vol.3 執事なんですよね?

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「百花お嬢様、起きて下さい。」 『ん~っ、あと五分……。って、葛城さん?』 「はい。左様でございます。」 あぁ、そうか。 起こしに来てくれたんだわ。 ギシ…… ん?なに?何か、重っ。 私は寝ぼけた頭で必死で今の状況を考えた。 目を開けると、葛城さんの顔が超アップで近づいてくる。 「え?か、葛城さんっ?」 『おや残念。お目覚めですか。』 「は、はい。」 布団の上からだけど、私に覆い被さるようにして、ニコニコしながら私の顔をのぞきこんでいる。 「何してるんですか?」 『なかなかお目覚めにならないので、少々悪戯をしようかと思っていたところでございます。』 ……ございますって……おかしいでしょ!それは! 「もう、目は覚めましたので、退いてくださいませんか?」 私もつられて、おかしな言葉遣いになってる。 『かしこまりました。』 そう言って、葛城さんはようやくベッドから離れてくれた。 『お昼過ぎにはお祖父様がお帰りになられます。それまでには、学校からお戻りください。学校には私の方からも連絡を入れておきます。』 .
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