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「よろしく……。」
『……君、見かけによらず気が強いんだね?好きだよ、そいゆうの。』
なんか……なんか、この人気持ち悪い。
「『君』、じゃなくて百花。自己紹介しなくても知ってるんでしょう?」
『……あぁ、知ってる。』
楓は楽しそうに笑みを浮かべている。
なんか、ホントにいやなんだけど!
「……まだ、何かあるの?」
『いや、そのうちわかると思うから言っとくけど、僕は君……百花の婚約者だから、その辺もよろしくね?』
は?いま、何て?
『やっぱり、初耳?』
「……ない。ありえない。こんな気持ち悪い奴となんてありえない。」
あ、しまっ……初対面なのに私ってば心の声がっ!
今更、口をふさいだ所で遅いよね……?
『………。』
「ご、ごめん。」
『ぷっ、あははっ!百花は正直だね?僕にそんな事言う子は初めてだよ。益々面白くなりそう。』
そんな、肩を震わせて笑わなくても……。
なんか、さっきより気持ち悪いのなくなってるし。
何だろう?
「楓、変わってる人なの?」
『いきなり、呼び捨て?』
「だって、楓も私の事百花って呼び捨てにしたじゃない?」
『そうだね。ま、後でゆっくり話そうよ。』
「うん?あ、今日はおじいちゃんが帰ってくるから……。」
『……そう?じゃあ、今晩、百花の家に挨拶に行くよ。本家にいるんだろう?』
「よくわからないけど、多紀の所に……。」
あれ?
おかしいな……ペースにはまってる?
この人、やっぱり変。
誰なの?多紀に聞いたらわかる?
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