私と、約束を。

-1月-「始まりに向けて」

―１月２７日（夜）―

「はぁ…」

さほど広くない部屋、ベッドの上で紗希は深いため息をつく。

その場の勢いで物事を決めちゃダメだと分かっているはずなのに…

「はぁ……」

もう一度深いため息をついてうなだれた。

(面倒なことになっちゃったなぁ)

そう思いながら紗希はベッドに寝転んだ。

この「面倒なこと」とは昨日の夜に始まったことだった。