逆ナン!?とキャッチ君。

2/5
前へ
/260ページ
次へ
人々の中に混ざって、二人並んで歩いてると、行き交う人という人が俺達を振り返ってまで見ていた。 芹香を見ているに違いない。 芹香の歩幅に合わせてその横を並んで歩く俺は、独り占めしているような優越感でいっぱいになる、これがもう一つの楽しみだったのだ。 時には、指差してキャーキャー騒いでる女の子もいた。 そんな中、同じ歳くらいの二人の女の子が俺達の前に現れた。 <女の子>「裕也君?モデルの裕也君だよね?」 目をキラキラさせながら一人の子が言う。 <裕也>「…そうだけど。」 <女の子>「やっぱり~! 超かっこいいから、すぐ分かったんだけど!」 捕まる、ヤバイと思って、芹香を見た。 なに!? 既に横にはいない…何食わぬ顔をして先を歩いて行く。 <女の子>「ねぇ、裕也君、暇だったら遊ばない?」 明らかに芹香と一緒にいたとこを知っておきながら、女の子達はニャンニャンした目で俺を誘ってきた。 <裕也>「ちょっ、急いでるから。」 それでも女の子達は俺の行く手を阻む。 芹香を見失わないように目で追った。
/260ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加