客人。

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寝起きと伺える女性は、クタクタの白のスウェット姿に頭は数個のカーラーが少し崩れ、客人とも言える俺を出迎えた。 「…はよ…相変わらず…だね」 ボストンバック2つ持った俺を見て、何も応えない彼女に続けて言った。 「連絡あったと思うけど…。」 彼女は言葉もなく頭を少し掻きながら親指で『中に入れ』と言わんばかりの合図で部屋に招く。 リビングに通されると広い空間に黒と白に統一された家具が並んでいた。 その中でもキッチンの小物やカウンターチェアなどは、赤や青等ポップな色使いで可愛らしさを引き立てていた。 女性にしては殺風景と思える程、生活感を感じさせない部屋だが、それが逆になぜか変に落ち着きを魅せた。 取り敢えずソファーの横にボストンバックを置き腰を下ろした。 女性はキッチンでお湯を沸かし、コーヒーを煎れて、砂糖とミルクも添えて俺に出してくれた。 「ありがと。」 俺はコーヒーに砂糖とミルクをたくさん入れる派で、女性は何も入れないブラック派だった。 女性は前からブラックコーヒーが大好きで、砂糖やミルクが少しでも入ると全く飲めなくなるのである。
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