幹ちゃん。

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<芹香>「決まった?」 <裕也>「うん。」 <芹香>「じゃ幹ちゃん、タグだけ取って? 今、着替えるから。」 芹香はそう言って、俺は幹ちゃんに服を渡し、それについてるタグを丁寧に取ってくれた。 俺は会計しようと財布を取り出した。 <芹香>「いいよ!」 ――まただ。 芹香が払おうとしてる… <裕也>「いいし!自分で払うから!つか!これ、自分のだし!」 <芹香>「じゃ、“祝い”という事で。」 ???????? ――なんだそれ? 急に何を言い出したんだ、姫は… <裕也> 「“祝い”って?なんの?」 <芹香>「んー何となく。」 ――おい、おい… <裕也>「何となくの“祝い”?そんな祝い、聞いた事ねぇし。」 <芹香>「いいから!いいから!次は私の服、見に行くんだから、早く着替えておいで!」 芹香は、タグを取られたばかりの服を俺に押し付けて、強制的に着室へと俺の背中を押した。
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