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ごめんなさい
ごめんなさい
はみがきをサボって
本当にごめんなさい
けれどお母さんは
聞き入れてくれませんでした
ぼくのあたまをがっちり掴むと
トイレへ引きずっていきました
目の前には便器
くさい匂いのぷんぷんする汚物が
流されないで残ってます
「これは、罰なのよ」
お母さんはそう言って手に力をこめて
ぼくのあたまを
便器の中へ突っ込みました
「ぜんぶ飲み込みなさい。 臭いでしょう? 汚いでしょう? そうすれば、嫌でも歯磨きをサボろうなんて思わなくなるわ」
はじめはガマンしていましたが
やがて息が苦しくなって
思わず口をあけてしまいました
ごぼごぼと酸素が出ていく代わりに
臭くて汚い水や×××が
口の中に流れ込んできました
吐きそうで
気持ち悪くて
涙が出てきました
お母さんは
便器にたまった×××を
全て飲み込むまで
やめてくれませんでした
その日以来
ぼくは歯を磨いても磨いても
いくら口をゆすいでも
あの日のあの感触が
あの匂いが
あの気持ち悪さが
消えることは
ありませんでした
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