一人の時間

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シュンは小走りでエスカレーターを降りて行った。 スクランブル交差点の向こう側からスカウトマンに声をかけられウザそうな顔をしながらリオがやって来た。 「お疲れぇい!」 「もぉー、あのスカウトマン毎日声かけてくんだけどぉー!マジうざい」 「まぁそんだけリオちゃんが可愛いって事だよ!」 「いきなり言ってくれるねぇ」 リオはシュンより一歳上で、スタイルはモデル体型で背も高い。綺麗に整った顔でしっかりしたお姉さんタイプだ。元々歌舞伎町で働いていたが、あまり営業熱心じゃなく、客との番号交換もあまりしないため、ノルマや罰金の少ない渋谷の今の店に来たのだ。 何もしなくても売り上げの上位に入っていたが、シュンと出会ってリオはダントツの№1になったのだった。
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