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優姫と最初に出会ったのは、親友の広田という男によってだった。
使われなくなった図書室で、静かに独りで本を読んでいた。
その時まだ俺は、優姫が抱えている問題を、知らなかった。
それから少しずつだが、交流が始まった。
といっても、俺が図書室に入り浸っていただけだが。
だが、優姫は心を開こうとしなかった。
優姫なりに頑張っていたのだろう。優姫は母親が倒れた家族を、バイトで養っていた。
独りで、たくさんの。
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