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「…はぁっ…はぁっ!」
雨の降りしきる真夜中。
わき目も降らず走りつづける1人の人間の影があった。
足元で水たまりの水が跳ねる。
そろそろ足も限界に近い…。
だが、止まるわけにはいかない。
追っ手はもうそこまで来ているから。
「………はぁっ…くっ…。」
――どうしてこんなことに…!
なぜ……!?
頭の中で自問しながら、影は駆ける。
その影の後方から、無数の馬の足音が近付いていた。
――もう…だめだ…。
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