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二人の会話が聞こえる位の距離………俺は、二人の会話に耳を傾けていた
『じゃあ、陸が終わったら………アパートに飛んでいくんだろうなぁ』
………よく分かるじゃん、兄貴
《ん……そうだと思って、買い物してきたの♪》
さすが~、美空♪
『まさか、陸が付き合ってるのが……美空だとは………』
ん!?……呼び捨て!?
《初めて見た時は……びっくりした!!!……あの頃の……付き合ってた時の大地に……よく似てたから》
………付き合ってた!?…………誰が!?誰と!?
話を聞いていたのだから…………分かっているはずなのに、頭がついていかない
『似てたから、付き合ったのか?……忘れられなくて!?』
《ははっ………そう♪》
その後の話は、一切何も聞こえなくなった………頭が真っ白になっていたから…………
俺は、二人に声をかけることもなく………向きを変え…家とは、逆の方に走った、ただがむしゃらに…………行く宛もなく…………
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