Sequence09:ジャバウォックの鎮魂曲 -03-

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「実際今は機械ですけどね」 「アイツが義体化したの、ユリが自殺したすぐ後だったなぁ……」 「自殺ですか」  なんだかもうツバキに気を使うことが馬鹿らしくなってきたので、もう単刀直入に話すことにした。  彼女は彼女なりに、心を開いていることをこうして示しているようだし、こちらも肚を割って話そうということだ。  学校ではアリスや藤生、一応カノンもいるが、ここに帰ってきたら同性で心を開ける人がいなかったので、少し嬉しく思う琉生。 「そう、自殺。結婚して半年くらいしてからかな、ユリ、おかしくなっちまって。何が原因か、未だによく分かんねぇんだけどよ」 「そうですか……」  自殺、と聞いて琉生の脳内に浮かび上がるのは、暗い顔つきをした悠輔だった。  最後に見た、あの虚ろな目を思い出すたびにぞっとする。  同時に、自分が悠輔の心の支えになってやれなかったことに、罪悪感と後悔の波が押し寄せてくる。  もっと悠輔のことを知って、悠輔に寄り添っていたら、違う結果があったかもしれない。  考えても、仕方のないことだけど。
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