序章

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「ふーんっ、結香ちゃんと晴輝君って仲が良いのね?」 「あっれーっ、鈴さん。 もしかして、嫉妬ってやつですかー?」 「あっれーっ、分かっちゃった?」 「それなら、大丈夫です!! 晴輝さんなら、彼女いなさそうですから鈴さんにもチャンス大ですよっ!」 「えっ、それなら本気で狙っちゃおうかしら!?」 そう言って女性はくすくすと笑っていた。 今度は俺が遊ばれている気がする…… 「あの……鈴さんでしたっけ。 さっき、俺の事知ってるみたいでしたけど…… その……どういう関係でしったっけ?」 「えっ、晴輝君は私の事覚えてないの? 晴輝君が小さい時は一緒にお風呂入ったりしたじゃない?」 くっそー、こんな時の記憶こそ残っていて欲しかった。 思いだせーっ、俺の脳!!! 「あっ、晴輝さんが変な事考えてます! 結香、鈴さんに嫉妬してしまいますよ」 「ば、ばか何も考えてねぇーよ。 変なこと言うんじゃねぇー」 「晴輝君も可愛いわねっ!」 ぜってー、遊ばれてるよな……俺 「それで、俺とはどういう関係だったんですか?」 「うーんっ、簡単に言うと晴輝君は私が育てたのよね!」 「驚きです!? 鈴さんって、晴輝さんの育ての親だったんですか? 晴輝さんもどうして言ってくれなかったんですかー」 「いや…… 俺も初耳なんですけど……」
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