序章

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そんな事を考えていると目が冴えてしまい、眠気が飛んでいってしまったのだ。 まったく、これからどうなって行くかと思うと大きな溜め息が出た。 同時に腹の虫が悲鳴をあげた。 結局、俺は晩飯を全然たべなかったのだ。 あの時、あれでは食事は喉を通らない。 その、要因が今になって帰ってきたのだ。 ぐーっ、と腹が鳴る。 「我慢だ……我慢…」 また、ぐーっと腹が栄養を求めている。 そして、それを何回か繰り返した後… 「我慢…… 出来るかあぁぁぁぁぁっ!!!」 夜中という事もあり俺は小さく叫び声をあげた。 「まったく、人間という生き物は己の欲望に忠実だな」 そんな事を言いながら俺は布団から起き上がり、部屋の襖を開けた。 廊下はひんやりとしている。 どこからともなく隙間風が吹き抜け体温を奪っていく。 寒さのせいもあって俺は足速になった。 もちろん、行く先は女子の部屋…… じゃ、なくて食堂だ。 そして、食堂に近付いた時、俺の足が立ち止まった。 なぜなら、食堂からはうっすらと明かりが漏れていたのだ。 だが、誰かが消し忘れたのだろうと思い軽い足取りで襖を開けた。
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